手術の流れと注意点

治療の大まかな流れを説明いたします。ご自身の病状や治療の方法については事前に医師から説明を受けていると思いますが、治療当日に疑問や質問がある場合はご遠慮なくお申し出ください。治療前にお話しさせていただきます。通常、診察時に承諾をいただいておりますが、診察後に治療を希望された方はまず治療の説明を受けていただきますので治療開始時間の10分前までにはご来院ください。治療の承諾がお済の方は来院後すぐに着替えとなります。

遠方の方はこちらのページに詳しい流れを紹介しています。

STEP1.治療室への入室

腰椎の治療の方は上下、頸椎の方は上着だけを消毒などで汚れてもよいように治療衣に着替えていただき、治療室に入室します。
入室後、抗生剤などを投与するための点滴ラインの確保を行い、治療に必要な体位を取っていきます。
腰椎の治療の場合は症状がある側を上にして横向き、頚椎の場合はあおむけで治療を行います。

STEP2.透視装置を使用しての体位調整

透視装置を使用して治療部位の位置を確認します。患者さん個人個人で、背骨の角度や旋回の程度などが異なりますので、治療しやすい体位や透視装置の位置を微調整していきます。

STEP3.麻酔

レーザーファイバーを通す針を刺す場所周辺を入念に消毒したのち清潔な覆布で治療部位以外を覆い隠します。そのあと、針の通り道に沿って局所麻酔を施していきます。
緊張の度合いが強い時は鎮静剤を使用することもあります。

STEP4.穿刺と位置の確認

透視装置で位置を確認しながら、ヘルニア周辺に極細の穿刺針を刺入していきます。椎間板の外殻構造である線維輪を貫きヘルニアの突出の位置に合わせて髄核内に針を留置します。

STEP5.レーザー照射

先ほど穿刺した針の中を通して、レーザーファイバーを挿入します。治療計画に沿ってヘルニアの形状に合わせたレーザー照射を行います。レーザーの照射中も特に痛みを感じることはほとんどありませんが、痛んだ神経に熱が加わることによって痛みを感じることもあります。もしそのような場合は治療担当にお知らせください。

治療終了

治療終了後は治療に伴う薬の副作用や治療効果の判定、合併症の有無を見極めるために約1時間弱ベッドにて休んでいただきます。
治療前に緊張状態の緩和を目的として少量の鎮静剤を使用した場合は鎮静状態が覚めるまで待つという意味合いもあります。
安静時間の終了後、医師による診察を受け、その日の治療は終了です。

来院から帰宅までのおおよその時間はトータルで2時間弱となります。

治療後2週間は患部保護のため、コルセット(頚椎の場合はネックカラー)を装着していただきます。部位によっては固定することによりかえって痛みが誘発されることもありますので、この場合は医師に指示を仰いでください。

手術の注意点

  • コルセットが装着できないほどの体に密着した衣服で来院されるのは控えてください。
  • 日常的な内服薬に血液の凝固(固まり方)にかかわる薬剤(アスピリン、ワーファリンなど)がある方は予めお申し出ください。内服の継続、減量、中止は医師の指示に従ってください。
  • 治療後2~3日は激しい運動は避けていただきます。 また、飲酒についても治療後2日ほどは控えていただきます。